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風土記を目指して。

「1つの団体に8年いるってなかなかすごいことよ」

先日お会いした、北海道で非営利団体を運営する大先輩に言われたことだ。8年間いろいろなプロジェクトを起こしては終えて、を繰り返してきたのだが、ここいらでちょいといろんな経験を言語化しておこう。共存の森では15年来、名人の人生を高校生が言葉でアーカイブして、その記録は名人が住む地域から見ても貴重な歴史になる可能性が高い。だが、自分達を振り返ってみて組織で起こったことをアーカイブできているかというとあまりできていない気がする。僕ら若手理事の書くこれからの言葉が、共存の森ネットワークのちょっとした風土記になれば幸いだ。文章表現が得意ではないので恥ずかしいし、僕の経験を言語化して誰が見るのかと雑念だらけだが、それはやってみてから考えることにしよう。早速はじめてみる。

モックアップ数×リサーチ数= の数値が高ければ高いほどプロジェクトは成功しやすい。


いきなりカタカナ語を読まされて嫌気がさしたひともそうでないひとも、もう少し読み進めてほしい。モックアップとは、実物に似せて作られた模型。といったところ。

・地域のフリーペーパーを作りたければ、コピー用紙に鉛筆で文章やイラストをざざっと書き込んでホチキスどめしてみること。
・ワークショップをやりたければ、試しにスタッフでやってみること或いはレゴを使って当日の様子を表現してみること。

モックアップを作る際のポイントは綺麗に作りすぎないこと。汚く作ることで周りのメンバーがつっこみやすくなるからだ。
結果として本番に向けてクオリティは上がっていく。

この綺麗に作らないダーティモックアップの概念は、3年ほど前に聞き書き甲子園フォーラムに来て頂いた山崎亮さんがお話されていた。

少し脱線するが、この概念はリーダーの振る舞いにも転用可能だ。完璧なリーダーの前ではメンバーは発言しにくくなる。自分の存在価値が分からなくなるから。だが、かと言って単純にアホを装ったからと言って「わたしがリーダーを支えなきゃ!」とメンバーの意欲が高まるかと言えばそうではない。なぜなら、装いはすぐにばれるし、ばれなくても「リーダーアホやな、こんなやつについていって大丈夫かいな」となる確率の方が高いからだ。

どうすれば良いかと言うと一通り自分の得意を見せた上で、出来ないことをやってみるのだ。人前に立つのが苦手ならば司会をやってみる。タスク管理が苦手ならば張り切って管理してみる。そして結果うまくいかない。当然だ。本当にできないことなのだから。リーダーが最初に恥をかいて「全然だめじゃん!(笑)」とメンバーにつっこまれてその失敗を一緒に笑い飛ばす。そしてメンバーに助けてほしいと頼むのだ。そうすることで、組織内にはできないところを補い合う関係性とつっこみあいやすい空気が生まれる。

話を戻そう。つづいてリサーチ数だ。これはもう少し大きく言うと勉強量とも言える。

例えば地域の空き家を活用してなにかできないか?という漠然とした話が地域側から出てきたとする。
学生の強みは時間があること=地域に通って空き家のリノベができることだと思われがちだが、僕はそれが間違っていると思う。学生の強みは時間があること=空き家活用に関する事例を学ぶ時間があるということが正しいのではないか。メンバーが10人いたとする。1人10事例ずつ調べれば100の空き家活用にまつわる前例が集まる。しかも、ネットで調べる段階で言えば地域の人達よりもスマホに慣れ親しんだ学生のほうが調べるスピードも速い。そして本当に面白いと思う事例があれば、メールや電話や手紙を送りアポイントを取って会いに行けば良い。

共存の森で活動するなかで痛感したことの1つが、学生は事例リサーチをしない!ということだ。確かに自分も積極的にリサーチするようになったのはここ2年ほどのこと。アイデアが思いつかないという発言はどんなプロジェクトでも聞かれるが、単なるリサーチ不足以外のなにものでもない。

多くの事例を調べてそこから想い・価値観とアクションの繋げ方を学んだり、常識にとらわれないアイデアでも実行できるという可能性に気付いたり、リサーチから得るものは無限だ。(もちろんリサーチから何をどのように得るか?ということが難しくて、むしろそこができないと情報に溺れるだけなのだが、それはまたいずれ。)

多くのモックアップを作り、メンバー間でつっこみあいながら、「こんな事例があってここが面白かった」と話すことで各々が好きだと感じる風景もシェアしていく。そうすることで、ミーティングばかりやって自分の頭から何かアイデアを絞りだそうとするプロジェクトとは比較にならない経験値も積めるし、メンバー間の関係性も豊かになるという話。なぜ、モックアップ数+リサーチ数でなく、掛け算なのか。どちらか一方を怠ってプロジェクトが成功することはあり得ないからだ。

最後に、最近リサーチしていてめちゃくちゃ素敵なことやってるな、もうちょい詳しく調べて勉強したいなと思った組織をご紹介。
R65不動産
http://suumo.jp/journal/2016/09/20/118207/
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