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プロフィール

共存の森ネットワーク事務局

Author:共存の森ネットワーク事務局
私たちは、森づくり、人づくり、地域づくりなどを行うNPOです。
詳しくは以下のサイトをご覧ください。

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教えることの快感に溺れぬように。

弊団体の基幹事業に聞き書き甲子園がある。わからないひとはwebをのぞいてみてほしい。夏休み3泊で行われる研修会では、大学生OBOGスタッフが高校生に聞き書きのやり方を教える。僕も高校生の頃に甲子園に参加して、何度かスタッフを経て、今に至るのだが、このスタッフと高校生の関係性が興味深いという話。

スタッフから高校生へ一方通行で聞き書きの技術を教えることがメインの研修会。(そんなことないよ、って異論もありそうだけど僕からはそう見える。)基本的に3泊4日ずっと高校生は受け身にならざるを得ない。「わたしはこう思う」的な意見を交わす場が少ないなぁってのが現状。で、「教える」ってことを軸に分析すると・・・

大学生が高校生に教える→高校生に感謝される&必要とされる→大学生が自分の存在(生きている実感)を実感→「自分は高校生にとってかけがえのない特別な存在なんだ」→もっといろんなこと教えよう→一番最初へループ

こんなループが起きている気がするんだよね。自分の存在意義を確認できるってのは、甲子園がスタッフに提供できている価値だけど、ループが加速しすぎると危険だなと僕は思っている。加速すると、「自分がなんでも教えてあげよう」「高校生の間違いは自分が正してあげよう」あるいは、「間違ってるなぁ、でも自分も高校生の頃はそうだったな、よし、ここは失敗を経験させてあげよう」的なあたたかい目で見守るパターンもあるが、総じて上と下の関係になる。先に知っているってことは本当は偉くないんだけどね。(決して大学生スタッフをディスってるわけではなく、まだまだスタッフと高校生の関係性には改善点があるなぁと思ったり、教えることに快感を覚えたら終わりだなと思ったということ。)

で、上と下の関係性が生まれると何が良くないか。上は盲目的に下を育てようとする。それによって自分の存在価値が高まるから。下は上に教わるがままに育とうとする。それが楽だから。そうすると、受け身な高校生が育つし、上はいつまでも下よりも優位にいる勘違いをするから成長しようとしない。成長しなくてもちやほやしてもらえる居心地の良さがあるから。そして、教わるがままに育ちたくないひとは甲子園の枠を飛び出す。

大学生と高校生の関係性。これはなんとも難しいぞ、でも面白いぞと思って、甲子園スタッフ‐高校生とは違う雰囲気でスタッフと高校生を繋げたプログラムがondだ。甲子園では、高校生の頑張り+知識=成果って感じ。で、知識がスタッフが提供しているアドバイスとかのことで、成果が高校生の成長だったり、聞き書き作品そのもののこと。ondでは、高校生の頑張り-ノイズ=成果を目指している。ノイズを取り除くことがスタッフの役割だと思っている。ondではスタッフにとっても未知数の面白いプロジェクトをそれぞれが実施している。ゆえにスタッフもそれっぽいアドバイスはできない。

だとすればできることは、余計なことはしないこと。(もちろん勉強して得た知見とか自分の経験を言語化したことを共有することはある。むしろ結構多い。)しょーもない情報(自分の存在価値を高めたいが為の情報)は与えないし、無駄な連絡もしない。アクションに口出しもしない。だが、ond生が雑念に捉われている時にはそこから抜け出せるように寄り添い続ける。

そして一番大事なのはスタンス。ondスタッフはond生を「戦友」だと思ってる。そこに上下はないし、お互いに足りない部分を補い合うし、合宿の時にはスタッフもond生も一緒になって飯を作って、一緒になって頭を悩ませる。面白い世界をつくる戦友なんだ。だけど、スタッフなのにアドバイスもできない自分を「誰のなんの役に立ってるのだろうか?」と禿げるほど考えることもある。すげー大人がアドバイスするほうがよっぽど意味あるぞぉぉぉぉって思ってどつぼにはまりかけることもある。

でもさ、自分の無力に打ちひしがれて、それでもその実力のなさを直視して、とにかく隣に居続けること。そしていつかチカラになれる日まで自分も成長を止めないこと。そんなことが僕ら(スタッフと言われる者)には大事なんじゃないか。はりきっていろんなこと教えるよりもさ、高校生の成長に無闇に感傷的になるよりもさ。doingよりbeingやで。

風土記を目指して。

「1つの団体に8年いるってなかなかすごいことよ」

先日お会いした、北海道で非営利団体を運営する大先輩に言われたことだ。8年間いろいろなプロジェクトを起こしては終えて、を繰り返してきたのだが、ここいらでちょいといろんな経験を言語化しておこう。共存の森では15年来、名人の人生を高校生が言葉でアーカイブして、その記録は名人が住む地域から見ても貴重な歴史になる可能性が高い。だが、自分達を振り返ってみて組織で起こったことをアーカイブできているかというとあまりできていない気がする。僕ら若手理事の書くこれからの言葉が、共存の森ネットワークのちょっとした風土記になれば幸いだ。文章表現が得意ではないので恥ずかしいし、僕の経験を言語化して誰が見るのかと雑念だらけだが、それはやってみてから考えることにしよう。早速はじめてみる。

モックアップ数×リサーチ数= の数値が高ければ高いほどプロジェクトは成功しやすい。


いきなりカタカナ語を読まされて嫌気がさしたひともそうでないひとも、もう少し読み進めてほしい。モックアップとは、実物に似せて作られた模型。といったところ。

・地域のフリーペーパーを作りたければ、コピー用紙に鉛筆で文章やイラストをざざっと書き込んでホチキスどめしてみること。
・ワークショップをやりたければ、試しにスタッフでやってみること或いはレゴを使って当日の様子を表現してみること。

モックアップを作る際のポイントは綺麗に作りすぎないこと。汚く作ることで周りのメンバーがつっこみやすくなるからだ。
結果として本番に向けてクオリティは上がっていく。

この綺麗に作らないダーティモックアップの概念は、3年ほど前に聞き書き甲子園フォーラムに来て頂いた山崎亮さんがお話されていた。

少し脱線するが、この概念はリーダーの振る舞いにも転用可能だ。完璧なリーダーの前ではメンバーは発言しにくくなる。自分の存在価値が分からなくなるから。だが、かと言って単純にアホを装ったからと言って「わたしがリーダーを支えなきゃ!」とメンバーの意欲が高まるかと言えばそうではない。なぜなら、装いはすぐにばれるし、ばれなくても「リーダーアホやな、こんなやつについていって大丈夫かいな」となる確率の方が高いからだ。

どうすれば良いかと言うと一通り自分の得意を見せた上で、出来ないことをやってみるのだ。人前に立つのが苦手ならば司会をやってみる。タスク管理が苦手ならば張り切って管理してみる。そして結果うまくいかない。当然だ。本当にできないことなのだから。リーダーが最初に恥をかいて「全然だめじゃん!(笑)」とメンバーにつっこまれてその失敗を一緒に笑い飛ばす。そしてメンバーに助けてほしいと頼むのだ。そうすることで、組織内にはできないところを補い合う関係性とつっこみあいやすい空気が生まれる。

話を戻そう。つづいてリサーチ数だ。これはもう少し大きく言うと勉強量とも言える。

例えば地域の空き家を活用してなにかできないか?という漠然とした話が地域側から出てきたとする。
学生の強みは時間があること=地域に通って空き家のリノベができることだと思われがちだが、僕はそれが間違っていると思う。学生の強みは時間があること=空き家活用に関する事例を学ぶ時間があるということが正しいのではないか。メンバーが10人いたとする。1人10事例ずつ調べれば100の空き家活用にまつわる前例が集まる。しかも、ネットで調べる段階で言えば地域の人達よりもスマホに慣れ親しんだ学生のほうが調べるスピードも速い。そして本当に面白いと思う事例があれば、メールや電話や手紙を送りアポイントを取って会いに行けば良い。

共存の森で活動するなかで痛感したことの1つが、学生は事例リサーチをしない!ということだ。確かに自分も積極的にリサーチするようになったのはここ2年ほどのこと。アイデアが思いつかないという発言はどんなプロジェクトでも聞かれるが、単なるリサーチ不足以外のなにものでもない。

多くの事例を調べてそこから想い・価値観とアクションの繋げ方を学んだり、常識にとらわれないアイデアでも実行できるという可能性に気付いたり、リサーチから得るものは無限だ。(もちろんリサーチから何をどのように得るか?ということが難しくて、むしろそこができないと情報に溺れるだけなのだが、それはまたいずれ。)

多くのモックアップを作り、メンバー間でつっこみあいながら、「こんな事例があってここが面白かった」と話すことで各々が好きだと感じる風景もシェアしていく。そうすることで、ミーティングばかりやって自分の頭から何かアイデアを絞りだそうとするプロジェクトとは比較にならない経験値も積めるし、メンバー間の関係性も豊かになるという話。なぜ、モックアップ数+リサーチ数でなく、掛け算なのか。どちらか一方を怠ってプロジェクトが成功することはあり得ないからだ。

最後に、最近リサーチしていてめちゃくちゃ素敵なことやってるな、もうちょい詳しく調べて勉強したいなと思った組織をご紹介。
R65不動産
http://suumo.jp/journal/2016/09/20/118207/